いわゆる認識の相対性 -3ページ目

言葉の刃(やいば)

6年ほど前になるであろうか。心の母として慕っていたある先生がいた。
私はその女性に自分の母に甘えられなかった部分を甘えていた、と思う。
こちらが、勝手に母と思っていただけだ。

ある日その方から電話があって、意見を求められた。
自分の意見を言ったところ、誤解されてしまった。
今でも誤解だったと思っている。
何とか誤解を解こうと思ったが、ついに聞いてももらえなかった。
結局あれは何だったのだろうと今でも思うことがある。
多分、彼女はある理由があって、意図的にそれを行ったのだろうとしか考えられない。
何年も、そのことはとても辛かった。


全く別の機会に彼女が他の人に言った言葉で今でも鮮やかに覚えている言葉がある。

「たとえどんなに辛くてもその方に言って上げなければならない言葉というのはあるんです。
真実を言うことで相手も傷つきます。
相手が傷つくと判っていてもその方のためにハッキリ言わなければならないことはあるんです。
その方が、傷つくと判っていながらあえて言うことはわたし自身もとても辛いんですよ。
心の中で、どうか判ってと泣きながら伝える、その辛さが判りますか」


だから、多分彼女はそのときの私の意見を、わざと誤解したふりをしてまでも何かを伝えたかったのだろう。
そのことで彼女と私の関係が絶たれてしまうことになっても。

私は彼女が言いたかったことは理解した。
けれど、自分の意図が誤解されたままであるというのが結局辛かったのだ。
今ではきっとそれがそのときの私にとって必要だったのだろうと思う。
もしかしたら彼女は「私は赤の他人であなたの母ではありません」と言いたかったのかもしれないと思っている。


この記事を若い頃の私にどこか似ているいちごさんに捧げます。

くわかま二刀流

いわゆる認識の相対性

例えば私が赤と言ったときに
君が思う赤は何色なんだろう
金赤、紅、深紅、茜、蘇芳、真朱、猩々緋(しょうじょうひ)
あぁ、HTMLのカラーコードで言った方が分かり易い?
一つ一つのモニターの色が違う以上
同じ色ではあり得ない
さらに網膜に映り、君の脳の中で理解される色は
私の脳の中で理解している色と同じなのだろうか

赤という色のイメージも様々
誰かにとっては勇気の色、誰かにとっては国旗の色、
誰かにとっては血液の色、誰かにとっては悲しい色

ありがとう、愛してる、ごめんなさい、好き、うれしい、悲しい、恥ずかしい、寂しい
君にとって、一つ一つがどのような意味を持つのだろう
どれぐらいか深さも測れない
意味すら同じだと言えるのだろうか

ズギが上を向いています。

ズギが上を向いています。
下を向くと耳が垂れてしまうから。
耳を上向きにしておくのはウサギの誇りなんです。
決して涙をこぼさないようにするためじゃない。
泣くのは恥ずかしいことなんかではなくて、
むしろ
耳を垂れてしまうことの方がよっぽど恥ずかしい。

だからズギは大体いつも常に顔をしゃんと上げて
耳をピンと立てているんです。

大体ウサギ屋。 さんにトラックバックしています。

昨日の日記

2週間ばかりのたうっていた夢から覚め、夕飯の後散歩に出かける。
雨上がりの後の空気がまるで春のように暖かく、君が差出した手をそっと握る。
何にも言わなくても分かっているんだね。
君のところへ帰ってきたよ。

今までほうっておいてごめん。
でも、私だって見たい夢もたまにはあるんだ、君には内緒の話だけどね。

さあこれから何をして楽しもうか、土曜日にはどこかへ出かけようよ。
スケッチブックを持って行って、絵を描いてみるのもいいな。
なんだか久しぶりにいい絵が描けそうな気がする。
天気がいいといいね。大好きだよ。

言葉

言葉は嘘を付くために生まれた

夕日が美しければ
伝えたい人の手を引いて一緒に座って見れば良いだけのこと
誰かが欲しければ
じっと瞳を見つめればよいだけ
優しく抱き締めればいい

私たちは嘘をつかずに生きていけない。

好色そうなマンションの管理人に
笑顔でおはようございますと言いながら
心の中で
朝っぱらからどこ見ているんだよと叫ぶ

入金の督促の電話で
たまには遅れないで支払えと心の中でぼやきながら
いつもお世話になっておりますと
心にもないことを言う

愛してると囁きながら
他の男の甘い言葉を反芻してみたりもする

それは言葉の原罪だ

幼子は眸ですべてを物語る
ひとかけらのウソもない

百万言を費やしながら嘘を食べ、嘘をばらまき、嘘を浴びて生きていく
私たちは嘘を重ねて生きていく

---------------------------------------
今朝、ラジオで、彗星探索家の??さんが、言葉は嘘を付くために生まれた
と仰っていました。なんでもネイティブアメリカンの伝説と絡めた話だと思うのです。とても興味深い話だったのですが
道に迷っている最中で、良く聞けなかった…orz

ブロガーって、罪深いですねw